昭和30年代に核戦争に備えて開発されていたソ連の試作戦車です。
昭和34年に試作車が完成し試験結果は良好だったのですが、生産コストが高過ぎるため昭和35年には
開発中止となりました。
つまり、この戦車は陸上自衛隊の61式戦車と同じ時期に開発されていた事になります。
している事のレベルが違い過ぎるため、改めてソ連は怖い国だと思います。
この戦車が開発された時期は、実際に核戦争を行うと人類が滅亡する事が理解されていなかったんだと思います。
車台の独特な形状は、核爆発による爆風を受け流し、転倒を防ぐ効果を狙った物です。
履帯が四つあるのは、核攻撃を受けて何もかも破壊された荒野でも走破できるようにするためです。
この主砲は艦艇用の大砲を流用した物で、口径は130mmです。
履帯が四つあって接地圧が低いため、軽戦車並みの機動性となっています。
BT-7とJS-3と並べたところです。
ソ連は戦車開発に力を入れていて、大変進歩が速いと思います。
同じ時期に開発されていた61式戦車と61式戦車の仮想敵のT-34/85と並べたところです。
とりあえず、オブイェークト279は日本と戦う事を想定して開発されていたわけではない事がわかります。
ソ連がこのような戦車を開発している情報が漏れていたら、61式戦車はこのような戦車ではなかったと思います。