AWD自転車に手を入れて行きますが、先ずは購入直後から気になっていたのがブレーキです。
何と、全く効かず、ブレーキの役を果たしていません。

装備されているのは機械式ディスクブレーキですが、radiusなるPCソフトの様なブランドです。
単に効かないだけでなく、タッチが悪く、しかもローターには派手な線傷が目立ちます。新車から1Km足らずの試走でこの有様です。

キャリパーを分解してみました。
鋳型から外したまま面取りもせず、そのまま塗装したようで、一対のボディは殆ど点で接触しているようです。これがタッチと効きの悪さの根元の様です。ピストンにも湯口跡が目立ちます。

パッドはセミメタルですが、針金の切れっ端同然の荒い金属片が見られます。
大きな線状の剔れは、パッドの傾きによるものの様ですが、ピストンのバリによってパッドの一部のみが押され、ローターに傾いた状態で押しつけられたものと考えられます。

面取り修正等をする価値もないと考え、キャリパーを新調。
導入したのはヘイズのMX4です。

パッドは同じくセミメタルですが、メタルの粒子も細かく均一な大きさです。
このパッドの特徴は、ピストンとの固定にフックやピンを使用しておらず、マグネットになっている為、着脱が大変容易です。

交換後の後輪ブレーキ。効果は覿面。ギュっと止まります。
しかし、ディスクブレーキでありながら、エンド形式は何故ストレートドロップアウトじゃないのでしょうか? 前輪駆動用のチェーンテンションは前輪のようにテンショナーを取り付ければビストエンドにする必要は無いものと思われますが…。しかも調整しづらいプッシュ式ですし。

前輪にはストックしてあったWIN ZIPのキャリパーを使用。
通常の機械式ディスクは外ピストンしか動かず、内側のパッドは外パッドによって押されて歪んだローターが押し着けられます。
当該キャリパーも外ピストンしか動きませんが、キャリパー本体がピストン移動量と同じ量外側に移動する対向型になっています。
しかし、センターがずれています。リア用の台座を流用したらしく、テーパー状になったフォークブレードとは角度が合わなかった様です。

レバーは4フィンガータイプ。ジュニア用でリーチが短いですが、ホルダーがレポシフトを逃げる様にオフセットされています。