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ジャガー折り畳み自転車

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 さて、ジャガチャリネタが続きますが、ひとりでも被害者が減る切っ掛けになればとの思いから、少々しつこくレポします。




BBは古典的なカップアンドコーンタイプですが、ゴリゴリした感触なので分解してみるとグリースまみれ。
それも潤滑用ではなくどう見ても防水用の物。
ベアリングはリテーナー式ですが、9球タイプなので11球タイプの新品と交換。
上が装着されていた9球式で下が新調した11球タイプ。
組み付けに際して使用したグリースは勿論デュラエース。



変速がイマイチスムーズじゃないのでチェックすると、ジョッキープーリーにガタが…。
長く乗るつもりはないのでテンションプーリーと入れ替える手もありましたが、出先でのトラブルを防ぐ為に新調。
上下セットで数百円。
ブッシュにはたっぶりとデュラエースを塗布して組み込み。



リアサスの形式は後ろ三角がBB毎スイングする方式。
BMWやクラインのマントラと同じ理屈ですが、どちらかと言えばトレックのY3のパクリ。勿論、精度や信頼性は比べるまでもありません。
特徴としてはペダリングロスを最小限に抑え、キックバックが無い方式ですが、座って漕ぐと尻と脚がバラバラに動き、尻を浮かせると脚に細かなショックが伝わります。
ダンパーの無いクッションユニットでは余り意味を持たず、揺れが収まらない分だけ不快な乗り心地です。
因みにブースターロックを取り付けましたが、ブースター効果は殆どありません。ロックホルダーとの割り切る以外は、カンチスタッドが開かないお守り程度。



シフターはグリップ式。
スラムのツイストシフトではなくシマノのレポシフトになっている所が安物ルック車の証。
記憶が正しければデザインからして前世紀末頃のもので、シフティングケーブルはグリップではなくインディケーターに接続されています。 インディケーターとグリップは別の短いケーブルで繋がる凝った造りですが、その為か操作が重くてフィーリングもダイレクト感のないものです。
またインディケーターとグリップ間のケーブルは両端がタイコになった特殊なものである為、切れてしまうと変速不能になるだけでなく修復不能という厄介な構造です。



リアの右サイドが当該自転車の素性が一番露呈する部分です。
外装変速でありながらホリゾンタルタイプのリアエンド。グレードの記載はなく、システムの総称であるSISのステッカーが貼られただけの完全後付け型逆爪式リアディレーイラー。
ナット固定式のリアホイール。ボスフリー式のリアスプロケット。メーカー不明のスチール製ケーブル。アイレット(鳩目)が無く、ニップル穴を開けただけのシングルウォールタイプのリム。 針金同然のナマクラスポーク…。何処を見ても安物シティーサイクルそのものです。



左のエンドには穴がふたつ開いており、タップも切られています。
当初はディスクアダプター用かと思いましたが、車軸位置が決定できないロードエンドで不自然だと思って調べてみると、何と右と同じ形状です。 要するにコストダウンの為に左右を兼用した残骸であるだけの事。
逆に何かの装飾パーツを着けて誤魔化そうとしない潔さに支那製の凄さを感じます。


《[戻る]| [続く]》



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解説/ BOW



2015.04/03


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